「サウルの子ヨナタンの子メフィボシェテは、ダビデのところに来て、ひれ伏して礼をした。ダビデは言った。『メフィボシェテか。』彼は言った。『はい、あなた様のしもべです。』」(Ⅱサムエル9:6新改訳)王権が確立したとき、ダビデはかつて親友ヨナタンと交わした契約を思い出した。彼は戦死してしまったが、もしその子が生きていれば、丁重に扱いたい。こう思った王は、サウル家のしもべツィバにより、遺子の存在を知った。それがメフィボシェテであり、ダビデは彼を王宮に召すのである。▼メフィボシェテはいきなりダビデの前に呼び出され、さぞ恐ろしかったろう。彼は王をさんざん苦しめたサウル一族のひとり、ヨナタンの息子だから王位継承者でもある。つまりダビデに殺されてもふしぎではなかったのだ。しかしダビデの扱いは驚くべきもので、サウル一族の所有になっていた物はみなメフィボシェテに返され、その上、彼自身はエルサレムに住み、王の食卓で食事をすることになった。自分の足で歩くこともできず、ひっそりと暮らしていたヨナタンの息子に、信じられないような祝福が与えられたのである。▼キリストが来臨されたとき、すべての国の人々が御前に集められる。そのとき、「さあ、わたしの父に祝福された人たち。世界の基が据えられたときから、あなたがたのために備えられていた御国を受け継ぎなさい」(マタイ25:34同)と御声をかけられる人は何と幸福であろう。そこで神の国は「おどろきの国」だともいえる。