感染防止対策に関する教団の方針としては、基本的にそれぞれの教会の判断にお任せすることにしていますが、教会によっては混乱を招きかねない事態を想定し、新型コロナウイルスから教会を守るために、指針となるべきガイドラインを策定致しました。前回送らせていただいたガイドラインと併せて各教会においてさらに話し合っていただき、働きに応じた対策を講じてくださるようお願い致します。主の守りと祝福が御教会の働きの上に豊かにありますように、お祈り申し上げます。


《ガイドライン1》「一人も教会の中から感染者を出さないために」

1)「3密:密閉・密集・密接」を避ける対策をとりましょう。
・【密閉】を避けるために、こまめに換気しましょう。寒い季節であっても換気は重要です。礼拝堂に共に集まる場合、可能であれば、2つの方向の窓を開け、風が流れる環境のもと、礼拝をささげるようにしましょう。換気扇や扇風機を併用すると、換気の効果はさらに上がります。

・【密集】を避けるために、人と人との距離を保ちましょう。そのために礼拝堂の座席数を減らしたり、座席の位置が前の人と重なったり、真正面で対面したりすることがないように配慮しましょう。また、会堂の広さにもよりますが、密集を避けるために礼拝の回数を増やし来会者を分散したり、場合によっては出席者の人数制限をする(オンライン礼拝に対応できない方を優先する)などの対策をとることも必要でしょう。

・【密接】を避けるために、近距離・対面での会話や発声はしないよう心がけましょう。来会者にはマスクの着用を徹底してください。司会者や説教者も(会衆席との距離にもよりますが)マスク着用が望ましいでしょう。飛沫感染予防のために講壇前に透明のビニールシートを貼ったり、アクリルパーテーションを取り付けるとよいでしょう。

2)体調管理とその方法の周知をお願いする
出席者にたいていは、自宅での検温をお願いするとともに、少しでも体調に異変がある場合には出席を控えるよう周知してください。

3)感染防止の教会側の工夫をお願いします
玄関での手指のアルコール消毒を徹底しましょう。手洗い場には共用のタオルは置かず、ペーパータオルを用意し、できれば、蛇口を手の甲で水を出すことができるレバー式のものに取り換えるといいでしょう。また、ウィルスが多く存在するとしたら、トイレかもしれないとも言われていますので、トイレの掃除(便器と床をこまめにアルコール消毒する)は徹底するよう心がけてください。

4)アルコール消毒を徹底して継続してください
多くの人が触れるドアノブや手すりは、消毒用アルコールで拭き取るようにしましょう。複数の人が触れる機器(音響機器やプロジェクター、パソコン等)に関しては、操作する人が操作前後に手洗い、あるいはアルコール消毒をしっかりするようにしましょう。また、聖書・讃美歌・ひざ掛け等の共有は避けたほうがいいでしょう。

5)飲食についての対策のお願い
愛餐会など教会内での会話を伴った飲食は感染リスクが高まりますので、飲食は原則禁止とし、水分補給のために各自で水筒やペットボトルを持参していただくようご案内ください。

※教会から感染者を出さない、クラスターを起こさないためには、以上のことがとても大切です。

《ガイドライン2》「教会員の家族や職場、学校の中から感染者が出た場合」

1)行政の指示に従う
勤務先や学校の中で感染者が出た場合、行政が入りますので、その指示に従ってください。
2)家族が濃厚接触をしていない場合
同居する家族の勤務先、学校で濃厚接触者が判明したが、家族は濃厚接触者とはなっていない場合は、通常通りの信仰生活を送ってください。
3)家族が濃厚接触者となった場合
同居する家族の勤務先、学校で感染者が判明し、家族が濃厚接触者となった時、感染の可能性がありますので、人との接触を避けて、礼拝などの出席は最低2週間自粛してください。
4)教会員が濃厚接触者となった場合
教会員が職場などで感染者と濃厚接触した場合は、人との接触を避けて、礼拝などの出席は自粛してください。なお、この期間は、感染者と最後に濃厚接触をした日から起算して最低2週間自粛をしてください。
5)家族に感染者が出た場合
家族に感染者が出た場合、行政の指示に従ってください。あるいは、感染の疑いがある家族への対応は、他の同居者と部屋を可能な限り分け、世話をする人はできるだけ一人の人にして、他の家族はマスク着用、まめな手洗いと消毒、換気をし、衣服などは分けて洗濯をし、ゴミは密閉して捨てるなどしてください。すべてにおいて自らが感染しないように、また他の家族を感染させないように注意してください。

《ガイドライン3》「万が一、教会の中から感染者が出た場合」

1)行政の指示に従う
教会に集われた教会員及びその家族、または求道者の方が検査により陽性になった場合、保健所や検査機関などの行政側の指示に従い行動してください。もし、教会で検温し症状も疑われる場合には、市の「帰国者・接触者相談センター」などしかるべき窓口に連絡し、その指示に従って検査を受けてください。
2)教会はその知らせを受けて、行政側の指示に協力してください
教会に集われた方が陽性反応を示した場合、濃厚接触についての調査が入る可能性もあり得るでしょう。誠実に対応して調査に協力してください。日頃から各集会の出席状況、感染対策の状況などを記録しておいて、不明確な点がないようにしておくことが必要かと思われます。
3)教会員に知らせて、祈っていただく
教会員に教会内で濃厚接触があったことや教会員の感染者が出たことを知らせ、本人の回復と新たな感染から関係者が守られるように祈っていただくよう要請してください。濃厚接触の可能性がある関係者の方々には、行政側の指示に従って検査を受けるか経過観察をし、すべてにおいてその指示に協力していくことを励ましてください。教会に集われた家族や求道者の方などの場合、名前の公表についてはプライバシーを考慮して控えるなど、適切に判断してくださるようお願いします。
4)教会活動自粛の協力
礼拝を初め各集会を教会堂で行うことを直ちに自粛し、オンラインなどに切り替えて対応してください。その自粛期間については行政側の指示するところを満たす期間を設定してください。概ね2週間以上の期間は必要かと思われますが、濃厚接触の可能性がある方々には、個別にさらなる自粛期間の協力が必要かと思われます。これらについても行政側の指示を受けて協力してください。
5)教区長と教団への報告
上記ケースの発生時には、各教区長に連絡し、教区長は教団(総務)にお知らせください。経過報告、終了報告も同様にしてください。感染のケースが教会員であっても、この報告における名前の公表は控えるよう配慮してください。

《ガイドライン4》「牧師が感染した場合」

1)行政への連絡と検査
発熱、頭痛、倦怠感、味覚異常などの症状がみられ、感染の疑いがあるときには、直ちに行政へ連絡し検査を行ってください。陽性の結果が出た場合、医療機関、行政機関の指導に従ってください。また家族、教会員へ連絡し、個室で隔離するなど人との接触を避け、衣服や接触した場所を消毒するなど対応してください。
2)教団への報告
直ちに教団(総務)に報告してください。当該教会に合わせた具体的な対応を検討し、家族や教会が守られ、感染が広がらないよう対策を講じていきます。
また、ワクチンが出回ったとき、牧師に関してはその費用をサポートすることを検討しています。
3)家族への対応
牧師が感染した場合、その家族も既に感染している可能性があります。医療機関と連絡を取り、適切な対応をしてください。例えば、感染した家族は一緒に食事をとらない。別の部屋で生活する等、必要な対応が指示されます。
4)教会への対応
信徒にそのことを伝え、次の週は集まることをせず、オンラインで対応してください。もし、オンラインでの対応ができない場合、理事会と相談の上、教区内の牧師に協力を得る等、できる限り教会が守られるよう対策を立てます。できれば各教区においても、こうした事態に対処する方法について予め話し合っておいてください。

※オンライン礼拝を始めるに当たって、サポートが必要な方は理事会までご連絡ください。必要なマニュアルを送ります。

5)外部への対応
外部に知れたら証しにならないとは考えないでください。むしろ、広がらないようきちんと対策を取っているということの方が証しになります。また、ネット上で批判されることがあるかもしれません。無責任なツイートはいつでもあるものです。その時は、あわてずに対応しましょう。

新型コロナウイルス感染の第三波が、猛威を振るっています。全国の教会が、コロナ禍から守られるようお祈りください。

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